Learning Journal for a BS CS

Soon to be a Degree Seeking Student

UoPeople はじめました

はじめまして、もとまちと申します。題名にある通り、2021年6月から University of the People (以下 UoPeople*1)に入学し、 Computer Science (以下 CS)の学士号取得に向けた勉強をはじめました。

www.uopeople.edu

この度、最初の学期が終わって一区切りついたので、振り返ります。

なぜ UoPeople か

そもそも UoPeople とは

多くの先行記事(後述)で言及されているので深入りはしませんが、公式から引用すると

As the first online, tuition-free, American, accredited university UoPeople is making higher education affordable and accessible to all qualified applicants, while providing support from application to graduation.

米国で高等教育提供機関として認証されている、学費が無料のオンライン大学、といったところ。

設立の経緯や理念については創設者兼学長によるプレゼンがTEDにあるので、そちらもどうぞ。

Shai Reshef: An ultra-low-cost college degree | TED Talk

UoPeople の雰囲気を知るのにこちらの記事などを参考にしていました:

CS の学位は欲しいが、まずは学部から勉強しようと思った

そもそも何故 CS の学位がほしいのかというところからになりますが、大雑把に言えば、今の時代をよりよく生きていくための武器を獲得したいから。四大は出ているものの、いわゆる文系学部出身の人間には、仕事で技術を習得するにせよ、根底の文脈というか教養みたいなものが不足していると痛感してきました。キャリア的にこれといった尖りもなく、ここでしっかりした土台を築き、この先10年20年活かしていきたいというのもあります。

他方で、仕事をしながら大学で学ぶことを考え始めた際には大学院進学を検討していました。しかし、CS 領域の土台となる数学がおぼつかないことから、学部からのやり直しを選択することにしました。なお学費や通学観点から一番真剣に検討したのは JAIST北陸先端科学技術大学院大学の社会人コース@東京品川キャンパス)だったのですが、その際には下記ブログに熱量高い筆致の記事があがっており、参考にさせてもらっていました。

fushiroyama.hatenablog.com

UoPeople に辿り着いた経緯

CS の学位を検討する中で、大学院と並行して学部のプログラムも幾つか見ていました。国内の大学で勤労学生向けのCS関連の学位がとれるプログラムとなると、選択肢が極めて限られており、しかも通学前提だったりするわけです。そこで国内外問わず、オンラインのプログラムにも目を向けたわけですが、注意を惹かれたのが UoPeople だったのでした。

  • Fully-online なので、通学時間不要で、かつ、勉強時間さえ確保できればいつ勉強しても良い(=講義時間に縛られない)
  • 費用が安い;単位認定に必要な経費のみ;総額で最大 $4,860 + 入学費用
  • 米国の高等教育機関認証を取得しているので、中期的に考えている海外移住の助けになりそう
    • この点については、そのうち記事にするかも知れません。
  • 海外大学の入学要件でネックになりがちな語学力証明基準を既に突破していた
    • TOEFL で基準突破していた。基準値 61、所持値 93。

理由としては上記に掲げた通りですが、ポイントは、子育て世帯の当事者が学ぶのにもってこいな環境ということです。その意味では日本の放送大学の情報学プログラムも匹敵する可能性がありましたが、個人的には英語で学べるというのも UoPeople を選んだ大きなポイントでした。

まとめると、子供を保育園に通わせるようになり、生活にリズムができてきたところで、CS 学士号取得に向けた勉強を UoPeople で始めた次第です。

最初の講座を修了した

UoPeople で入学手続きをすると、まずは Foundation Course Student という、本科生の一歩手前という状態が付与されます。いくつかの講座履修を選考プロセスの一環としているわけです。その際、最初の学期で UNIV1001 と専攻したいプログラム(Ex. CS)の必修科目を1つアサインされるのが一般的な流れで、僕の場合もそのケースに該当していました。しかし、UoPeople は1つの講座につき週 15-17 時間は見ておくようにと言っており、ひとまず1コースを除外し、1コースのみに専念することにしました。それが UNIV1001 というコードの講座でした。

UNIV1001 とは

その名も Online Education Strategies という講座で、全学生に履修が義務付けられている、UoPeople のオリエンテーション的位置づけです。

This course is required for all students and is a preparation for a successful journey into the University’s online environment. It introduces students to the University of the People library, the resources available to them, our academic methods, and the policies and expectations for student performance. Further, it provides an overview of strategies for student success including time and stress management, effective study skills, and personal ownership of the learning process.

内容は、だいたいここに要約されている通りですが、詳しくは同じく UoPeople 勢のブログをご参照ください。

empitsu88.hatenablog.com

okauuu.hatenablog.com

個人的感想は、下記つぶやきに要約されます。

ここからは個人的に印象に残った点を幾つか。

College Success という教科書が秀逸

open.lib.umn.edu

College Success というのは、この講座を通じて何章か読むことになる教科書なのですが、この内容がとてもよかったです。どうよいのかというと、引用にもある通り、大学で学ぶとはどういうことか、大学で成功するためには何をすべきかについて具体的に書いてくれています。もし僕が大学の新入生向けのカリキュラムを決める権限を与えられたら、間違いなくこの教科書を基礎の1つに据えることでしょう。

もう一つ感銘を受けたのは、この教科書の内容が、多かれ少なかれ米国の大学で新入生の手ほどきとして標準的に導入されているらしいということでした。これは UNIV 1001 の中で調べ物をした際に、この教科書の各章のキーワードでググると、だいたい米国のどこかの大学の Learning Center の記事や動画がヒットした経験をもとに言っています。1周目の学部体験を日本の大学で得た身としては、少なくともこの手の学びは記憶にないし、こうした読み書き算盤に匹敵する基礎的汎用性のある内容を大学生に標準的に導入している米国は、高等教育機関で国力もたせているのだなと身につまされました。

結構つらい

勉強量、なかなかありました。

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Study hours

読み物の量がそこそこあり、しかも週によって内容がぜんぜん違うので、1週間頑張っても、次の週はゼロスタートでお題目に興味関心を持てるように時間を掛ける必要がありました。 Critical thinking だったり、 Self-determination theory だったり、より時間を書けてじっくり論文を味わいたかったのですが、今の自分の実力と思って割り切るしかなさそうです。

次の講座

来期は CS 1101: Programming Fundamentals という講座を履修予定です。

*1:UoP だと他大学と衝突してしまうらしい。